受託開発・SI営業のポイント
受託開発・SIの営業は、エンジニア出身の多い営業と言えます。そのため、営業としての基本に欠けていることがあり、この点が弱点となり思うような成果を上げられない方も多く見受けられます。成果をに出すために受託開発・SI営業が確実に押さえるべきポイントをご紹介します。
技術ではなく業務
例えば、会計システムの開発を営業するのであれば、会計知識は必須と言えます。技術 者から営業に転身した場合には、業務知識ではなくシステム知識が優先する場合があり、ここで大きな壁に当たることとなります。営業になったら技術ではなく業務ありきなのだと言うことを強く意識して下さい。また、お客様内における会計業務の現状をヒアリングし理解することも必須となります。これにより、一般的な会計に照らし合わせてお客様は何が欠けているのかが見えてくるため、どういったシステムを提案して行くことが良い業務作りになるのか、という事が分かります。良いシステム作りではなく良い業務作りが本質です。
営業的ヒアリングの習得を身に付ける
慣れてくると、要件ヒアリングばかりになってしまう営業が沢山います。営業は受注することが目的なので、お客様企業がそもそもシステム開発を依頼する状態にあるのか?ということをヒアリングすることは非常に重要です。IBMの営業では、Bajet(予算)、Ausolity(決裁者)、Needs(要件)、Timing(時期)の頭文字を取ってBANT(バント)を営業としての必須ヒアリング項目にしています。技術色の強い営業ですとどうしてもこのうちのN(要件)にばかり着目してしまうのです。そもそも予算がなければ、決裁者でなければ、時期が1ヶ月後と言われたら、営業対象とは言えない訳です。この点は強く意識するようにしましょう。
イメージできる提案書
システム構成図、マスタ相関図、データフロー図・・・、提案書の図解化されたページはこうした「システム寄り」のものばかりになっている提案書を良く見かけます。しかし、これではお客様は何もイメージすることができません。提案している先は殆どの場合、情報システム部だけでなく、そのシステムを実際に使うユーザー部門なのです。ユーザー部門への提案書には、データフロー図ではなく業務フロー図が基本になります。また、画面への恐怖も持っていますので、主要画面についてはプロトタイプを作成し、提案書に記載するということも必要です。システムをイメージさせるのではなく業務をイメージさせるように心がけましょう。